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【数学A】例題4.1.8:互いに素に関する証明2(One More)★★★

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% 例題A4.1.8:互いに素に関する証明2 (One More)★★★
$a,b$を自然数とするとき,次の問いに答えよ. (1)$a+b$と$a$が互いに素であるとき,$a$と$b$も互いに素であることを証明せよ. (2)$a$と$b$が互いに素であるとき,$a+b$と$a b$も互いに素であることを証明せよ.

% 解答(例題A4.1.8)
(1)$a$と$b$の最大公約数を$g$とすると,$$a=mg \cdot s(\mathrm{i}) ,b=ng \cdot s(\mathrm{ii})$$とおける. ただし,$m$と$n$は互いに素な自然数とする. (i)と(ii)を辺々足し合わせると,$a+b=m g+n g=(m+n)g$$m+n$は自然数であるから,$g$は$a+b$の約数である. また,(i)より,$g$は$a$の約数である. したがって,$g$は$a+b$と$a$の公約数であり,$a+b$と$a$は互いに素であるため,$g=1$となる. よって,最大公約数が1であるから,$a$と$b$は互いに素である.$\blacksquare$(2)$a+b$と$a b$が互いに素ではないと仮定すると,$a+b$と$a b$は共通の素数$p$を約数にもち,$$a+b=p m \cdot s(\mathrm{i}),a b=p n \cdot s(\mathrm{ii})$$とおける.ただし,$m,n$は整数である. このとき,(ii)より,$p$は$a$または$b$の約数である.$p$が$a$の約数であるとき,$a=p k$($k$は整数)とおくと,(i)より,$b=(m-k)p$$m-k$は整数であるから,$p$は$b$の約数である.$p$が$b$の約数であるときも,同様にして$p$は$a$の約数である. したがって,$p$は$a$と$b$の公約数となり,これは$a$と$b$が互いに素であることに矛盾する. よって,$a+b$と$a b$は互いに素である.$\blacksquare$

% 問題A4.1.8
{}$a,b$を自然数とするとき,次の問いに答えよ. (1)$a+b$と$a b$が互いに素であるとき,$a$と$b$も互いに素であることを証明せよ. (2)$a$と$b$が互いに素であるとき,$a^2$と$b^2$も互いに素であることを証明せよ.

% 解答A4.1.8
(1)$a$と$b$が互いに素ではないと仮定すると,$a,b$はある素数$p$を約数にもち,$a=pm \cdot s(\mathrm{i}) ,b=pn \cdot s(\mathrm{ii})$とおける. ただし,$m$と$n$は互いに素な自然数とする. (i)と(ii)を辺々足し合わせると,$a+b=pm+pn=p(m+n)$(i)と(ii)を辺々掛け合わせると,$ab=p^2mn$したがって,$p$は$a+b$と$ab$は公約数となり,これは$a+b$と$ab$が互いに素であることに矛盾する. よって,$a$と$b$は互いに素である.$\blacksquare$(2)$a^2$と$b^2$が互いに素ではないと仮定すると,$a^2$と$b^2$は共通の素因数$p$をもつ.$a^2$は$p$の倍数であるから,$a$は$p$の倍数であり,$b^2$は$p$の倍数であるから,$b$も$p$の倍数である. これは$a$と$b$が互いに素であることに矛盾する. よって,$a^2$と$b^2$は互いに素である.$\blacksquare$

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