% 例題I3.3.29:方程式の解の存在範囲5 (One More)★★★★
2次方程式$x^2-2(a+1)x+(a+3)=0$が,$1<x<3$の範囲に少なくとも1つの実数解をもつような定数$a$の値の範囲を求めよ.
% 解答(例題I3.3.29)
$f(x)=x^2-2(a+1)x+(a+3)$とする. (i)すべての解が$1<x<3$の範囲にあるとき$y=f(x)$のグラフが$1<x<3$の範囲で$x$軸と共有点をもつことから,求める条件は,次の(ア)〜(ウ)である. (ア)$x$軸と共有点をもつから,2次方程式$f(x)=0$の判別式を$D$とすると,$D \geqq 0$である.$\frac{D}{4}=\{-(a+1)\}^2-1 \cdot (a+3)=a^2+a-2=(a+2)(a-1)$であり,$D \geqq 0$であるから,$(a+2)(a-1) \geqq 0$したがって,$a \leqq -2,1 \leqq a$(イ)$y=f(x)$の軸は直線$x=a+1$であり,軸が$1<x<3$の間にあるから,$0<a<2$(ウ)$f(1)=-a+2,f(3)=-5a+6$であるから,$f(1)>0$より,$a<2,f(3)>0$より,$a<\frac{6}{5}$したがって,(ア)〜(ウ)より,$1 \leqq a<\frac{6}{5}$(ii)1つの解が$1<x<3$,他の解が$x<1,3<x$の範囲にあるとき$f(1) \cdot f(3)<0$が成り立つ.したがって,$(-a+2)(-5a+6)<0$,すなわち,$(a-2)(5a-6)<0$である. ゆえに,$\frac{6}{5}<a<2$(iii)1つの解が$x=1$のとき$-a+2=0$より,$a=2$である.このとき,2次方程式は,$x^2-6x+5=0$となる.したがって,$(x-1)(x-5)=0$より,$x=1,5$である.ゆえに,$1<x<3$の範囲に解はない. (iv)1つの解が$x=3$のとき$-5a+6=0$より,$a=\frac{6}{5}$である.このとき,2次方程式は,$x^2-\frac{22}{5}x+\frac{21}{5}=0$となる.したがって,$(5x-7)(x-3)=0$より,$x=\frac{7}{5},3$よって,(i)〜(iv)より,求める$a$の値の範囲は,$1 \leqq a<2$
% 問題I3.3.29
2次方程式$x^2-2ax+(a+2)=0$が,$1<x<4$の範囲に少なくとも1つの実数解をもつような定数$a$の値の範囲を求めよ.
% 解答I3.3.29
$f(x)=x^2-2ax+(a+2)$とする. (i)すべての解が$1<x<4$の範囲にあるとき$y=f(x)$のグラフが$1<x<4$の範囲で$x$軸と共有点をもつことから,求める条件は,次の(ア)〜(ウ)である. (ア)$x$軸と共有点をもつから,2次方程式$f(x)=0$の判別式を$D$とすると,$$\frac{D}{4}=a^2-1 \cdot (a+2)=a^2-a-2=(a-2)(a+1)$$$D \geqq 0$であるから,$(a-2)(a+1) \geqq 0$したがって,$a \leqq -1,2 \leqq a$(イ)$y=f(x)$の軸は直線$x=a$であり,軸が$1<x<4$の間にあるから,$1<a<4$(ウ)$f(1)=-a+3,f(4)=-7a+18$であるから,$f(1)>0$より,$a<3,f(4)>0$より,$a<\frac{18}{7}$したがって,$a<\frac{18}{7}$したがって,(ア)〜(ウ)より,$2 \leqq a<\frac{18}{7}$(ii)1つの解が$1<x<4$,他の解が$x<1,4<x$の範囲にあるとき$f(1) \cdot f(4)<0$が成り立つ. したがって,$(-a+3)(-7a+18)<0$,すなわち,$(a-3)(7a-18)<0$である. ゆえに,$\frac{18}{7}<a<3$(iii)1つの解が$x=1$のとき$-a+3=0$より,$a=3$である.このとき,2次方程式は,$x^2-6x+5=0$となる.したがって,$(x-1)(x-5)=0$より,$x=1,5$である. ゆえに,$1<x<4$の範囲に解はない. (iv)1つの解が$x=4$のとき$-7a+18=0$より,$a=\frac{18}{7}$である.このとき,2次方程式は,$x^2-\frac{36}{7}x+\frac{32}{7}=0$となる. したがって,$(7x-8)(x-4)=0$より,$x=\frac{8}{7},4$よって,(i)〜(iv)より,求める$a$の値の範囲は,$2 \leqq a<3$