% 例題A4.1.3:約数の個数と自然数 (One More)★★
(1)240の正の約数の個数と,正の約数の総和を求めよ. (2)45の倍数のうち,正の約数の個数が15個である自然数$n$をすべて求めよ. (3)100以下の自然数のうち,正の約数が6個である自然数の個数を求めよ.
% 解答(例題A4.1.3)
(1)$240=2^4 \cdot 3 \cdot 5$であるから,正の約数の個数は,$$(4+1)(1+1)(1+1)=5 \cdot 2 \cdot 2=20(\text{個})$$また,正の約数の総和は,$$\left(1+2+2^2+2^3+2^4\right)\left(1+3\right)(1+5)=31 \cdot 4 \cdot 6=744$$(2)15を素因数分解すると,$15=3 \cdot 5$したがって,正の約数の個数が15個である自然数$n$を素因数分解すると,$p^{14},p^2 q^4(p,q$は異なる素数) のいずれかの形で表される.$n$は45の倍数であり,$45=3^2 \cdot 5$であるから,$n$は$p^2 q^4$の形で表される. ゆえに,求める自然数$n$は,$n=5^2 \cdot 3^4,3^2 \cdot 5^4$よって,$n=2025,5625$(3)6を素因数分解すると,$6=2 \cdot 3$したがって,正の約数の個数が6個である自然数$n$を素因数分解すると,$p^{5},p^2 q$($p,q$は異なる素数) のいずれかの形で表される. (i)自然数$n$が$p^5$の形で表されるとき$2^5=32$が条件を満たすから,1個 (ii)自然数$n$が$p^2 q$の形で表されるとき$$\begin{aligned} & 2^2 \cdot 3,2^2 \cdot 5,2^2 \cdot 7,2^2 \cdot 11,2^2 \cdot 13,2^2 \cdot 17,2^2 \cdot 19,2^2 \cdot 23,\\ &3^2 \cdot 2,3^2 \cdot 5,3^2 \cdot 7,3^2 \cdot 11,5^2 \cdot 2,5^2 \cdot 3,7^2 \cdot 2 \end{aligned}$$が条件を満たすから,15個 よって,(i),(ii)より,$1+15=16 (\text{個})$
% 問題A4.1.3
(1)360の正の約数の個数と,正の約数の総和を求めよ. (2)18の倍数のうち,正の約数の個数が9個である自然数$n$をすべて求めよ. (3)400以下の自然数のうち,正の約数が15個である自然数の個数をすべて求めよ.
% 解答A4.1.3
(1)$360=2^3 \cdot 3^2 \cdot 5$であるから,正の約数の個数は,$$(3+1)(2+1)(1+1)=4 \cdot 3 \cdot 2=24(\text{個})$$また,正の約数の総和は,$$\left(1+2+2^2+2^3\right)\left(1+3+3^2\right)(1+5)=15 \cdot 13 \cdot 6=1170$$(2)9を素因数分解すると,$9=3^2$したがって,正の約数の個数が9個である自然数$n$を素因数分解すると,$p^8,p^2 q^2(p,q$は異なる素数) のいずれかの形で表される.$n$は18の倍数であり,$18=2 \cdot 3^2$であるから,$n$は$p^2 q^2$の形で表される. ゆえに,求める自然数$n$は,$n=2^2 \cdot 3^2$よって,$n=36$(3)15を素因数分解すると,$15=3 \cdot 5$したがって,正の約数の個数が15個である自然数$n$を素因数分解すると,$p^{14},p^4 q^2(p,q$は異なる素数) のいずれかの形で表される. (i)自然数$n$が$p^{14}$の形で表されるとき$2^{14}$は$400$以下ではないので,該当する自然数はない. (ii)自然数$n$が$p^4 q^2$の形で表されるとき$$2^4 \cdot 3^2,2^4 \cdot 5^2,3^4 \cdot 2^2$$が条件を満たすから,3個 よって,(i),(ii)より,3個