% 例題I3.3.8:2次方程式の共通解 (One More)★★★
$x$についての2つの2次方程式$x^2+(k-6)x-4=0,x^2-2x-k=0$がただ1つの共通な実数解をもつとき,定数$k$の値と,そのときの共通解を求めよ.
% 解答(例題I3.3.8)
共通解を$\alpha$として,2つの2次方程式に$x=\alpha$を代入すると,$\left\{\begin{array}{l} \alpha^2+(k-6)\alpha-4=0 \cdots (\mathrm{i})\\ \alpha^2-2 \alpha-k=0 \cdots (\mathrm{ii}) \end{array}\right.$(i)$-$(ii)より,$(k-4)\alpha+k-4=0$したがって,$(k-4)(\alpha+1)=0$ゆえに,$k=4$または$\alpha=-1$(ア)$k=4$のとき もとの2つの2次方程式は,ともに$x^2-2x-4=0$よって,これを解くと,$x=1\pm\sqrt{5}$これは,共通解がただ1つであることに反する. (イ)$\alpha=-1$のとき (i)に代入すると,$(-1)^2+(k-6) \cdot (-1)-4=0$したがって,$k=3$このとき,もとの2つの2次方程式は,$x^2-3x-4=0$と$x^2-2x-3=0$となり,解はそれぞれ,$x=-1,4$と$x=-1,3$したがって,2つの方程式はただ1つの共通解$x=-1$をもつ. よって,(ア),(イ)より,$k=3$,共通解は,$x=-1$
% 問題I3.3.8
$x$についての2つの2次方程式$x^2+(k+3)x+8=0,x^2+5x+4k=0$が共通な実数解をもつとき,定数$k$の値と,そのときの共通解を求めよ.
% 解答I3.3.8
{共通解を$\alpha$として},2つの2次方程式に$x=\alpha$を代入すると,$\left\{\begin{array}{l} \alpha^2+(k+3)\alpha+8=0 \cdots (\mathrm{i})\\ \alpha^2+5 \alpha+4k=0 \cdots (\mathrm{ii}) \end{array}\right.$(i)$-$(ii)より,$(k-2)\alpha+8-4k=0$したがって,$(k-2)(\alpha-4)=0$ゆえに,$k=2$または$\alpha=4$(ア)$k=2$のとき もとの2つの2次方程式は,ともに$x^2+5x+8=0$この2次方程式の判別式を$D$とすると,$D=5^2-4 \cdot 1 \cdot 8=-7$これは,$D<0$であるから,共通な実数解をもつことに反する. (イ)$\alpha=4$のとき (i)に代入すると,$4^2+(k+3) \cdot 4+8=0$したがって,$k=-9$このとき,もとの2つの2次方程式は,$x^2-6x+8=0$と$x^2+5x-36=0$となり,解はそれぞれ,$x=4,2$と$x=4,-9$したがって,2つの方程式は共通解$x=4$をもつ. よって,(ア),(イ)より,$k=-9$,共通解は,$x=4$