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【数学I】例題3.3.22:すべての実数について成り立つ不等式(One More)★★★

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% 例題I3.3.22:すべての実数について成り立つ不等式 (One More)★★★
次の条件を満たすような定数$k$の値の範囲を求めよ. (1)すべての実数$x$について,2次不等式$x^2+kx-k>0$が成り立つ. (2)2次不等式$k x^2+(k+4)x+k>0$が解をもたない.

% 解答(例題I3.3.22)
(1)$f(x)=x^2+kx-k$とすると,$y=f(x)$のグラフは下に凸の放物線で,右の図のようになる. よって,求める条件は,$y=f(x)$のグラフが常に上側にある,すなわち,$y=f(x)$のグラフが$x$軸と共有点をもたないことである.$f(x)=0$の判別式を$D$とすると,$D=k^2-4 \cdot 1 \cdot (-k)=k^2+4k=k(k+4)$グラフが$x$軸と共有点をもたないから,$D<0$したがって,$k(k+4)<0$ゆえに,$-4<k<0$よって,求める$k$の値の範囲は,$-4<k<0$(2)$f(x)=k x^2+(k+4)x+k$とすると,$y=f(x)$のグラフは放物線である. 与えられた不等式は2次不等式であるから,$k \neq 0$求める条件は,$k x^2+(k+4)x+k>0$が解をもたない,すなわち,すべての$x$について$kx^2+(k+4)x+k \leqq 0$が成り立つことである.つまり,グラフは上に凸の放物線であり,$x$軸と共有点をもたない,または$x$軸と接することから,$f(x)=0$の判別式を$D$とすると,求める条件は$k<0 \cdots (\mathrm{i})$かつ$D \leqq 0$D=(k+4)^2-4k^2=-3k^2+8k+16=-(3k+4)(k-4)$したがって,$-(3k+4)(k-4) \leqq 0$ゆえに,$k \leqq -\frac{4}{3},4 \leqq k \cdots (\mathrm{ii})$よって,(i)と(ii)の共通範囲を求めると,$k \leqq -\frac{4}{3}$

% 問題I3.3.22
次の条件を満たすような定数$k$の値の範囲を求めよ. (1)すべての実数$x$について,2次不等式$x^2+kx-2k>0$が成り立つ. (2)2次不等式$k x^2-2\sqrt{2} x+k+1>0$が解をもたない.

% 解答I3.3.22
(1)$f(x)=x^2+kx-2k$とすると,$y=f(x)$のグラフは下に凸の放物線で,右の図のようになる. よって,求める条件は,$y=f(x)$のグラフが常に上側にある,すなわち,$y=f(x)$のグラフが$x$軸と共有点をもたないことである.$f(x)=0$の判別式を$D$とすると,$D=k^2-4 \cdot 1 \cdot (-2k)=k^2+8k=k(k+8)$グラフが$x$軸と共有点をもたないから,$D<0$したがって,$k(k+8)<0$ゆえに,$-8<k<0$よって,求める$k$の値の範囲は,$-8<k<0$(2)$f(x)=k x^2-2\sqrt{2} x+k+1$とすると,$y=f(x)$のグラフは放物線である. 与えられた不等式は2次不等式であるから,$k \neq 0$求める条件は,$k x^2-2\sqrt{2} x+k+1>0$が解をもたない,すなわち,すべての$x$について$k x^2-2\sqrt{2} x+k+1 \leqq 0$が成り立つことである.つまり,グラフは上に凸の放物線であり,$x$軸と共有点をもたない,または$x$軸と接することから,$f(x)=0$の判別式を$D$とすると,求める条件は$k<0 \cdots (\mathrm{i})$かつ$D \leqq 0$\frac{D}{4}=(\sqrt{2})^2-k \cdot (k+1)=-k^2-k+2=-(k+2)(k-1)$したがって,$-4(k+2)(k-1) \leqq 0$ゆえに,$k \leqq -2,1 \leqq k \cdots (\mathrm{ii})$よって,(i)と(ii)の共通範囲を求めると,$k \leqq -2$

LaTeX (例題(3)) のグラフ可視化

(1) \( y = x^2 + kx \;-\; k \)


(2) \( y = k x^2 \;+\; (k+4)x \;+\; k \)

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