% 例題I3.3.30:2次方程式が実数解をもつ条件4 (One More)★★★
2つの2次方程式$x^2-2a x+a+2=0,x^2+a x+a^2+3a=0$について,次の条件を満たすような定数$a$の値の範囲を求めよ. (1)2つの方程式がともに実数解をもつ. (2)2つの方程式の少なくとも一方が実数解をもつ. (3)2つの方程式どちらか一方のみが実数解をもつ.
% 解答(例題I3.3.30)
2次方程式$x^2-2ax+a+2=0$の判別式を$D_1$とすると,$$\frac{D_1}{4}=(-a)^2-1 \cdot (a+2)=a^2-a-2=(a+1)(a-2)$$2次方程式$x^2+a x+a^2+3a=0$の判別式を$D_2$とすると,$$D_2=a^2-4 \cdot 1 \cdot (a^2+3a)=-3a^2-12a=-3a(a+4)$$(1)2つの方程式がともに実数解をもつのは,$D_1 \geqq 0$かつ$D_2 \geqq 0$のときである.$D_1 \geqq 0$であるから,$(a+1)(a-2) \geqq 0$したがって,$a \leqq -1,2 \leqq a \cdots (\mathrm{i})$$D_2 \geqq 0$であるから,$-3a(a+4) \geqq 0$ゆえに,$-4 \leqq a \leqq 0 \cdots (\mathrm{ii})$よって,(i)と(ii)の共通範囲を求めると,$-4 \leqq a \leqq -1$(2)2つの方程式の少なくとも一方が実数解をもつのは,$D_1 \geqq 0$または$D_2 \geqq 0$のときである. (i),(ii)より,$a \leqq 0,2 \leqq a$(3)2つの方程式のどちらか一方のみが実数解をもつのは,$D_1 \geqq 0,D_2 \geqq 0$の一方のみが成り立つことである. (i)と(ii)の一方のみが成り立つ$a$の値の範囲を求めると,$a<-4,-1<a \leqq 0,2 \leqq a$
% 問題I3.3.30
2つの2次方程式$x^2-6x+a^2=0,x^2-2(a-1)x-a^2-10a+1=0$について,次の条件を満たすような定数$a$の値の範囲を求めよ. (1)2つの方程式がともに実数解をもつ. (2)2つの方程式の少なくとも一方が実数解をもつ. (3)2つの方程式のどちらか一方のみが実数解をもつ.
% 解答I3.3.30
2次方程式$x^2-6x+a^2=0$の判別式を$D_1$とすると,$$\frac{D_1}{4}=(-3)^2-1 \cdot a^2=9-a^2=-(a+3)(a-3)$$2次方程式$x^2-2(a-1)x-a^2-10a+1=0$の判別式を$D_2$とすると,$$\frac{D_2}{4}=\left\{-(a-1)\right\}^2-1 \cdot \left(-a^2-10a+1\right)=2a^2+8a=2a(a+4)$$(1)2つの方程式がともに実数解をもつのは,$D_1 \geqq 0$かつ$D_2 \geqq 0$のときである.$D_1 \geqq 0$であるから,$-(a+3)(a-3) \geqq 0$したがって,$-3 \leqq a \leqq 3 \cdots (\mathrm{i})$$D_2 \geqq 0$であるから,$2a(a+4) \geqq 0$ゆえに,$a \leqq -4,0 \leqq a \cdots (\mathrm{ii})$よって,(i)と(ii)の共通範囲を求めると,$0 \leqq a \leqq 3$(2)2つの方程式の少なくとも一方が実数解をもつのは,$D_1 \geqq 0$または$D_2 \geqq 0$のときである. (i),(ii)より,$a \leqq -4,-3 \leqq a$(3)2つの方程式のどちらか一方のみが実数解をもつのは,$D_1 \geqq 0,D_2 \geqq 0$の一方のみが成り立つことである. (i)と(ii)の一方のみが成り立つ$a$の値の範囲を求めると,$a \leqq -4,-3 \leqq a<0,3<a$